遠隔地との伝統芸能交流 -「りんけんバンド」&広島市立白島小学校-

  JGNを利用した遠隔コラボレーションのイベントが、広島市立白島小学校と沖縄・りんけんバンドとの間で、2月26日と3月17日の2回行われ、TV・新聞をはじめとする多数の報道を受けるなどの反響を呼びました。
このイベントは、JGNシンポジウム2001が契機となり、スペシャルセッションの出演者であったりんけんバンド・リーダーの照屋林賢氏と同じスペシャルセッションで登場していた広島の白島小学校に関するコーディネート役をされていた広島市立大学の前田香織助教授の間などで話が進み、今回のコラボレーションが実現しました。りんけんバンドは日頃より、いろんな形で地域の子供との交流を積極的に進めており、地元のライブハウス他、海外公演において沖縄の盆踊りにあたる「エイサー」や楽器(三線、三板など)の
ワークショップを実施しています。このたび、出会いから1年半、りんけんバンドと子供たちの双方向コミュニケーションが高速ネットワークと高品質映像伝送システムで実現しました。りんけんバンドはホームグランドであるカラハーイから指導しました。

 参加した小学生たちからは、「面白かった」、「踊りが難しかった」、「沖縄が身近に感じられた」などの感想が出ましたし、何よりみんな、食い入るようにスクリーンを見ていました。遠隔地との距離を忘れてバンドのみなさんの指導に集中していて、当初目的を達成できたイベントになりました。(広島市立大学・前田香織助教授 談)。

 現在、小・中学校では総合的な学習の時間の一つとして、地域や学校、子供の実態に応じ、学校が創意工夫を生かして特色ある教育活動が行なえる時間を設定しています。ブロードバンドから本物の踊りの直接指導を受けるという特色ある授業で、通常の授業の一部に専門家からの指導を組み込むという今回のような授業構成は、今後多く参照される例となると考えられます。

 踊りを遠隔地から教えるためには、ネットワーク上の遅延をクリアする必要があるため、遠隔地との高速通信が可能なJGNの特性に合った研究テーマといえます。今回の授業では特に動きの早い踊りや遅延のないかけあいが要求されるため、MPEG2映像伝送システム(広島大学開発中)や多目的音声伝送システム(広島市立大学開発中)を用いています。

照屋林賢氏の話を熱心に聞く小学生たち
エイサーを踊る子供たち
照屋林賢氏の話を熱心に聞く小学生たち
沖縄からの指導を受けて
エイサーを踊る子供たち
(写真:中国・四国インターネット協議会)

関連リンク:

NPO中国・四国インターネット協議会内での本イベントに関する情報

[概 要]

日時

第1回目 2003年2月26日(水) 11:00〜11:50
第2回目 2003年3月17日(月)15:15〜16:05

会場

広島会場: 広島市立白島小学校多目的教室(南校舎4階)
(広島市中区西白島町26-3)

沖縄会場: ライブハウス Kalahai(カラハーイ)
(沖縄県中頭郡北谷町美浜8-11)

主催 主催 NPO中国・四国インターネット協議会、りんけんバンド


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