久保:
今回は放送屋さんとネットワーク屋さんがいました。その感覚のずれが大きかったです。ネットワークのトラブルを直している最中に会場が閉鎖になる時間だから会場から退出して欲しいとNHKエンタープライズ21の方に言われたり・・というようなドタバタもありました。
福永:
私は放送サイドの人間ですが、ネットワーク業界と放送業界のカルチャーギャップは非常に強く感じました。私は、演出上の問題も全然決まっていなかったので早くその話をしたいとそればかり考えて座間味に入りましたが、ネットワークがつながらないため打合せもできない状態が続きました。福士さんからは、まだつながらないのかと言われるし・・こちらが言いたいくらいなのに・・、民宿からは早く帰ってご飯にしろと言われるし・・(笑)
林:
私はネットワーク業界の人間ですから、不具合は当然あるものだという認識があって、あぁまただなという感じなのですが、放送業界の方にはとまどいがあっただろうなと思います。
中村:
予備機はある程度は揃えてもらっていましたが、嘉陽小学校には用意できませんでした。予備機の問題もありますね。
林:
予備機も大事ですが、やはり一番大事なのは人と人の関係(連絡体制と意志決定体制)だと思います。つまり、演出側のキーパーソンは誰で、通信側のキーパーソンは誰で、何を誰にどう話せばいいのかというのが一番のポイントだと思います。
福士:
テレビの世界では演出者は渉外係も兼ねています。テレビでは、演出者が中継の準備のための配置・配線等の作業をします。同様に、ネットワーク中継でも演出者がネットワークについての知識を持つべきなんだと私は感じました。早くしてくださいと言うだけではなくて、演出の順番を入れ替えたり場合によってはあきらめるなどの判断が必要です。しかし、ネットワーク側の中身について概略でも理解していないと、時間がどのくらいかかるかもわからず判断ができません。最低限、誰が何をしているかは理解する必要があります。今やらせていただいている学校インターネットのオープニングセレモニーではこの反省に立ってネットワーク側と演出側が皆同報メールで情報を共有する方針にしています。
林:
そうですね。トラブル等の発生時には、ネットワーク側と演出側が直接話ができないとダメです。それは私の経験した他のイベントでも経験しました。
中村:
そのためには、演出側とネットワーク側の双方のスケジュールについて、もう少し詳細な運行表が必要だと感じました。
久保:
詳細ということでは、機器リストも手配ミスがあったので、もう少し詳細でも良かったかもしれません。
福士:
スケジュールと言うことに関して、私達の立場から言わせてもらうと、やれるところからやるしかなかったです。例えばテレビ番組の制作に比べても、今回のようなイベントでは、調整項目が非常に多くなっているので、詳細なスケジュールを作るのは本当に大変です。しかし、演出は私が、ネットワークは中村さんが全体を把握していて、直接の話もできたので、基本的なコミュニケーションはできた方だと思いますがいかがですか?
中村:
そうですね。できれば、それぞれに補助役として1人ずつでも配置されていればもっと良かったと思います。
福士:
中村さんはネットワークだけではなく演出上のポイントもよく理解されたし、私もPCは好きなのでネットワークについての理解に努めたつもりです。その点が良かったのではないかと思います。