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JGNアクティブ・ユーザの研究紹介No.001

第19回WGで事例発表される都築氏

 スマート環境センシング基盤の構築と
 地域デザインへの応用に関する研究開発の概要
 (JGNX-A13010)

愛媛大学大学院 理工学研究科 電子情報工学専攻
通信システム工学 准教授/都築伸二氏

写真は第19回TBWG会合で事例発表される都築氏 >>

(1)現在、JGN-Xを活用している研究の概要を教えてください。

松山市の1kmメッシュの1時間ごとの天気予報情報とともに、松山市内の小中学校における以下のデータを1分毎に無線ネットワークを経由して、JGN-X内サーバに収集し、「スマート環境センシング基盤」を構築しています。
 ●松山市内の小・中学校に既設されているPV(太陽光発電)の発電量
 ●松山市内の小学校の百葉箱に新規に設置した気象センサーによる、
  気温・湿度・気圧・降雨の有無の観測データ
その上で、これらの収集したデータ(3種)を用いて、学校向け理科・環境教育コンテンツ及び校区限定の新たな気象サービスコンテンツを開発しています。 【Fig.001-1を参照】

(2)本研究を始めるきっかけと目的を教えてください。

【Fig.001-2】のように緻密(1分毎)かつ複数の地点を同時に測ることによって、「雲の動きが可視化できるのではないか」ということが、本研究を着想したきっかけです。
太陽光発電(PV)量をリアルタイムモニタリングし、ビックデータ的処理を行うことによって、PVパネルを雲量センサ化。これにより、天気予報の高精度化や発電予報への応用等により、PVパネルに付加価値をつけ、さらなる普及推進を図ることを目的としています。

(3)本研究において、JGN-Xをどのようにご活用いただいていますか?

JGN-Xを利用するポイントとしてグローバルIPアドレスは自前で調達する必要があり、本研究では大学のアドレスを払い出すこととしたため、【Fig001-3】のようなネットワーク構成で、JGN-X内の仮想マシン・仮想ストレージを活用しています。
実際の利用に当たっては、同図の仮想マシン1・2・3を1セットとして愛媛県以外の地区にも横展開する場合もあるため、JGN-Xの仮想化環境サービスは使い勝手がよいことを実感しているところです。

(4)研究の進捗状況と成果、本プロジェクトのアピールポイントなどについて、教えてください。

2014年12月時点で松山市内26か所(2014年末には28か所)の発電量・日射量・気温等のリアルタイムモニタリングを実現し、小中学校向けコンテンツ「校区のお天気」をサービス中です。【Fig.001-4を参照】
この中で、学術的な成果としては以下の2点が挙げられ、センサー化の道筋がついてきました。
 1) PV発電量から、水平面日射量への変換アルゴリズム
 2) 雲の動きベクトル推定の基礎検討

(5)今後、この研究はどこに注力して進めて行かれる予定ですか?
今後の予定と方向性について教えてください。

【Fig.001-5】で示したビジョンのように、学術的な活動としては「環境センシング基盤 (network & Data Base)の整備と充実」、経済的な活動としては「CATVや環境教育用コンテンツとして内容やサービスを充実」に注力し、進めています。
また、先ほども回答しましたが、本研究を愛媛県以外の地区にも横展開していく予定です。

(6)JGN-X及び次のJGNを使う方に向け、アクティブ・ユーザとして、使い方やメリットなどユーザとして感じていることをアドバイスください。

実際にJGN-Xを利用しているなかで特にメリットを感じているのは、以下の2点です。

●すぐにアドバイスをもらえるオペレーションセンタ <JGN-X NOC>
仮想マシンを操作するのは、今回が初めてで不安でしたが、疑問点や困ったことがあってもオペレーションセンタの方々が適切なアドバイスをくださるので、問題なく使えています。
電話をすればすぐにつながるオペレーションセンタは心強いです。

●全国につながるネットワーク
現在進めている環境センシング基盤の構築事業は、「地方のデータは地方で蓄え、地方で使う」という、いわゆる『地産地消モデル』の実現を指向しています。この事業モデルがうまくできれば、他の地方でも同様に実施していただく横展開をイメージしています。
その際、全国につながるネットワーク上でシステムを作っておけば、地方間でのデータのやり取りがスムーズに行えるようになるため、JGN-Xはメリットがより大きいと考えています。

───どうもありがとうございました。
地域住民にも小中学生にも役立つ情報が、リアルタイムでわかるのはうれしいですし、ビッグデータという概念を実感するきかっけにもなる!とても分かりやすく実際的な研究です。
さらに、小中学校や地域で活用されることを楽しみにしています。


◆参考リンク/こちらもご覧ください
 *第19回TBWGにおける発表資料[PDF]
  (テストベッドネットワーク推進WGサイト内)
 *愛媛大学/都築伸二 准教授のページ
 *スマート環境センシング基盤の構築と地域デザインへの
  応用に関する研究開発

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【Fig.001-5】関連
 *誇れる環境モデル都市まつやま
 *愛媛県のIT農業化 ~えひめITソリューション研究会~
 *しっかりSUN ~太陽光発電事故診断支援システム~


JGN-Xを利用した本研究の全体像
【Fig.001-1】
JGN-Xを利用した本研究の全体像


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研究のきっかけは、午前中は晴れ/午後曇りの日の発電例
【Fig.001-2】
研究のきっかけは
午前中は晴れ/午後曇りの日の発電例


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本研究のネットワーク構成
【Fig.001-3】
本研究のネットワーク構成


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小学校向け環境教育「校区のお天気」Webコンテンツ例
【Fig.001-4】
小学校向け環境教育
「校区のお天気」Webコンテンツ例


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スマート環境センシング基盤構築PJのビジョン
【Fig.001-5】
スマート環境センシング基盤構築PJ
のビジョン

※図中の青字については、本ページ下部の
参考リンクを参照ください

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JGN-X利用事例「IP仮想化事例」
【Fig.001-6】
JGN-X利用事例『IP仮想化事例』

※本研究は、JGN-X事務局が各地の講演にてJGN-Xの利用事例として紹介しています

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  • 国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)
  • 国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)
    総合テストベッド研究開発推進センター テストベッド連携企画室

    〒184-8795 東京都小金井市貫井北町4-2-1
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