国立研究開発法人情報通信研究機構(略称:NICT)では、通信・放送機構時代の平成11年度から研究開発テストベッドネットワーク『Japan Gigabit Network』(JGN)の運用を開始し、平成16年度には大規模マルチキャスト環境やIPv6テストベッドを整備した『JGN2』、平成20年度には新世代ネットワークの開発を見据えた先進的なテストベッド『JGN2plus』として技術動向を踏まえながらネットワーク機能・性能を拡充し、その運用を通じて先端的なネットワーク技術の研究開発や多様なアプリケーションの実証実験等、幅広い研究活動を推進してきました。
こうした活動を通じて、先端的な研究開発の推進に加え、ICT人材の育成、地域の研究活動の活性化、国際競争力の向上、産業の活性化等、各種の大きな成果が得られてきたところです。
これらの成果を踏まえ、平成23年度からNICTは第三期中期計画に基づく取組みに移行し、「新世代ネットワーク技術の確立」を目指します。
2011年3月にJGN2plusを終了し、2011年4月、NICTのネットワーク研究の柱となる新世代ネットワーク技術の実現とその展開のための新たなテストベッド環境として、新世代通信網テストベッド『JGN-X』(JGN eXtreme)を構築、運用を開始し、レベルアップした環境を生かした研究開発に注力してまいります。
そして、新世代通信網テストベッド『JGN-X』は、テストベッド環境での実証・検証結果を研究開発現場にこれまで以上にタイムリーにフィードバックしていくことで、新世代ネットワーク技術の研究開発をスパイラル的に進展させ、最終的には、JGN-X上での新世代ネットワークのプロトタイプの構築を目指します。